ECサイトの作り方 – 各サービスの特徴と比較(Woocommerce、EC-CUBE、BASE)

1.ウェブと電子商取引

ECイメージ

単にホームページを持つのとは異なり、ネットショッピングサイトを作るにあたっては、カートや決済といった機能がネックとなります。

このような機能は本来のウェブの役割とは異なるため、ウェブの基本仕様にはECという機能は存在しないわけです。

しかし、現在のウェブ業界においては技術の進歩に伴い、ユーザーイベントに応じた動的変化や、動的にコンテンツ内容を変更可能なコンピューター言語が登場し、決済サービスやPOS等の外部データベースや外部サービスアプリケーションとの連携を可能としております。

そして、このような技術の進歩に伴い、本来のウェブの機能にはなかったEC(electronic commerce、電子商取引)というネックを補う様々なサービスが存在します。

2.ECサイト構築のためのサービス分類

①EC専用CMS(コンテンツ・マネジメント・サービス)

【ワードプレス】

ワードプレスとは何か?サムネイル

ワードプレスはホームページ構築において全世界で最もよく使われている無料・オープンソースのブログシステムソフトウェアです。

今の時代、ウェブページにおいては、動的にページを変更したり、データベースと連携したりといった大規模、高機能なサイト構築にはPHP言語というプログラム言語が欠かせません。

ワードプレスのようなCMSソフトウェアを用いれば、PHP言語を知らなくとも、CMS画面(管理画面)で動的なページの構築が可能です。

また、ワードプレスはオープンソースであるため、大規模かつ難易度の高いウェブ開発も可能となります。よって、ECサイトの開発も可能となるわけです。

しかし、ワードプレスの本来の機能はブログシステムであったことから、EC機能は内在しておりません。

このような場合における、ワードプレスの強みとしてプラグインという機能があります。先のとおり、ワードプレスはオープンソースであるため不足している機能を補いやすく、様々なプラグインが存在します。

そして、ワードプレスにおいて有名なのが「Woocommerce」や「Welcart」というプラグインです。このプラグインをインストールすれば、ワードプレスで構築したウェブサイトのECサイト化が可能となります。

【EC-CUBE】

ウェブサイト構築のためのCMSソフトウェアはワードプレスだけではありません。EC-CUBEもワードプレスのようなウェブサイト構築のためのCMSであり、ECサイト構築に特化した本格的CMSとなります。

②EC専門のASP(Application Service Provider)

アプリケーションサービスプロバイダとは、アプリケーションソフト等のサービスをネットワーク経由で提供するプロバイダのことです。

世の中でよく知られているのは無料ブログサイトではないでしょうか?無料ブログサイトも簡易的なCMSソフトウェアです。会員登録してログインすれば、本格的ウェブサイトとまではいかないまでも簡単なブログサイトならば簡単に構築が可能です。

このようなサービスを提供している事業者をASPと言います。

ECサイト構築においても、無料ブログサイトと同じような簡易CMSを提供している事業者が存在し、また、これらサービスはカートや決済機能をも提供している点で無料ブログサイトとは異なります。

ECサイト専用ASPには「BASE」や「カラーミーショップ」などがあります。

【BASE】

ウェブサイト構築のための管理機能としては簡易的な機能しか有しませんが、カート機能、商品管理、出品、配送、決済といった一連のサービスを管理画面のみでユーザーに提供が可能となり、また、基本的にサイト構築からEC機能までを管理画面で行えるので、ECサイト構築が簡単にできるのが特徴です。

3.各サービスのメリット、デメリット

【ワードプレス】

小規模サイトから大規模まで(エンドユーザから開発者まで)
サイト構築は容易。EC化は難易度高い

ワードプレスは世界中で有名企業サイト等にも用いられており、開発も容易であることから、高機能で規模の大きい、見栄えの良い、本格的サイトの構築に有利です。

元々がブログ構築のためのシステムであり、CMS画面でブロック配置することにより、簡単にウェブサイト構築が容易であることから、規模の小さいウェブサイト制作にも勿論使えます。

また、ワードプレスは公式サイトで情報が公開されており、市販の参考書も多数出版されております。

しかし、ECサイト構築ともなると、ウェブの知識からかけ離れた知識、技術が必要となり、プラグインで機能を補えるとはいっても、簡単に構築するのは難しいと思われます。また、EC専用プラグインの情報も少ないのが実情です。

本格的なサイト構築向けのプラグインであるため、比較的規模の小さなサイトには敷居が少し高いように思います。また、「Woocommerce」プラグインは外国語仕様であるため、インストールや設定には英語の説明が表示されますので使いにくい感じです。

国産ワードプレステーマのTCDシリーズは、このデメリットを補うべく、「Woocommerce」や「Welcart」向けのテーマをリリースしていますので、こちらを使うのが無難かもしれません。

【EC-CUBE】

大規模ECサイト向け(開発者向け)
サイト構築もEC化も難易度高い

EC-CUBEもワードプレスと同じく本格的なウェブ構築CMSであり、かつ、ECサイトに特化したCMSとなります。

しかし、ワードプレスと違うのは、エンドユーザー向けの情報が少ないという点です。EC-CUBEの公式サイトを見るとわかりますが、どちらかというと、開発者向けに特化したサービスのように感じます。

単にウェブを構築するのではなく、EC機能をも持つわけですから、ワードプレスよりも難易度が高いのは当然とも思います。

【BASE】

小規模から中規模ECサイト向け
サイト構築もEC化も容易
比較的シンプルなサイトとなる

BASEは先で紹介したとおり、簡易的なCMS機能を持つ、ECサイト構築専用のASPです。ウェブ構築の機能としては物足りませんが、EC化機能としては、商品管理から出品、販売、売上管理、決済、発送までをワンストップで可能であります。

決済機能もBASEに登録申請するだけで、その日から、クレジットカードや振り込み、コンビニ決済等各種決済が使えるので簡単です。

基本的にCMS管理画面で各種管理やサイト構築を行うのでコーディングは必要なく、操作性もわかりやすいと思います。その反面、ウェブサイトとしては少々物足りなさを感じます。

BASEをはじめASPサービスは、オープンソースではありませんが、BASEの場合、一応コード編集エディタ機能はありますので、基本のテンプレートに改修を加えるのは可能です。

このコードエディタを開くとわかるのですが、BASEのテンプレートはHTML言語、CSS言語を主としたテンプレート構成となっております。PHP言語の埋め込みはできませんので、本格的な動的ページの構築は難しいですが、CMS画面で設定した各種パラメーターを取得する専用タグがいくつか用意されていますので、これらを使えば動的なページの構築も可能です。

なお、コードエディタではJavaScriptの埋め込みは可能です。